最近、新しいサービスの立ち上げや既存サービスのブラッシュアップ、採用基準の見直しなど、会社のこれからについて考える機会が増えています。
その中で改めて感じていることがあります。
それは、
会社が成長すれば、その時々の「正解」も変わっていく。
ということです。
ベンチャーやスタートアップでは、特にこうした変化が多いと思います。
3ヶ月前に決めたことを変える。
半年前に作った仕組みを見直す。
以前は求めていなかった能力を、今は採用で求めるようになる。
外から見ると、
「また変わったの?」
と思われることもあるかもしれません。笑
でも、会社の状況が変わっているのに、やり方だけを変えない方が不自然なんですよね。
以前は正解だったことが、今も正解とは限りません。
会社の規模が変われば、必要な人材も変わります。
少人数の組織では、一人で幅広く動ける人がとてもありがたい。
営業もできる。
お客様対応もできる。
必要であれば別の業務も手伝える。
そんな柔軟性の高い人材が活躍する場面は多いと思います。
でも、会社が大きくなってくると、それだけでは足りなくなります。
それぞれの分野で高い専門性を持った人が必要になったり、チームをまとめられる人が必要になったりします。
当然、採用基準も変わります。
以前であれば、
「まず一緒にやってみよう。」
で良かったものが、
「このポジションでは、この能力が必要。」
と明確にしなければならなくなる。
求めるものが変わったというより、会社のフェーズが変わったということだと思っています。
売上が増えれば、管理体制も変えなければなりません。
案件が少ない頃は、経営者や一部のメンバーの頭の中だけでも管理できます。
でも案件が増え、人が増え、お客様が増えてくると、それでは回らなくなります。
誰が担当しているのか。
どこまで進んでいるのか。
何が止まっているのか。
次に何をするのか。
何か問題が起きていないか。
個人の記憶や能力に頼るのではなく、会社として把握できる仕組みが必要になります。
新しい事業を始めれば、それまで存在しなかった課題も出てきます。
営業方法も変わる。
制作体制も変わる。
必要な人材も変わる。
お客様への説明方法も変わる。
会社が前に進めば進むほど、「今まで通り」では対応できないことが増えていきます。
だから最近は、
「一度決めたことを守ること」よりも、「今の会社にとって何が必要なのか」を考え続けることの方が大切なんじゃないか。
と思っています。
もちろん、何でもコロコロ変えれば良いという話ではありません。笑
むしろ、絶対に簡単には変えてはいけないものもあります。
会社として何を目指すのか。
何のために事業をやるのか。
誰にどんな価値を届けたいのか。
どんな会社でありたいのか。
こうした理念や目指す場所まで頻繁に変えてしまったら、組織としての軸がなくなります。
でも、そこにたどり着くための「方法」は柔軟に変えていい。
私はそう考えています。
目的地は変えなくても、ルートは変えていい。
最初に決めた道が渋滞しているなら、別の道を通ればいい。
もっと良いルートが見つかったなら、そちらへ進めばいい。
大切なのは、
「最初に決めた道を最後まで通ること」ではなく、「目的地にたどり着くこと」。
経営も同じだと思います。
「一度決めたから。」
「昔からこのやり方だから。」
「今まで問題がなかったから。」
こうした理由だけで続けてしまうと、会社の変化についていけなくなります。
特に成長している会社ほど、短い期間で求められるものが変わります。
そして、会社が変わるのであれば、経営者自身も変わらなければなりません。
創業当初に求められる経営者の能力と、組織が大きくなってから求められる能力は違います。
最初は自分が営業する。
自分で売上を作る。
自分でお客様対応をする。
自分で問題を解決する。
とにかく経営者自身が動くことで、会社は前へ進みます。
でも、人が増えてくると、自分が動くことだけが正解ではなくなります。
人に任せる。
仕組みを作る。
判断基準を作る。
メンバーを育てる。
会社の方向性を示す。
次の事業を考える。
経営者自身の仕事も変えていかなければなりません。
会社だけをアップデートして、自分自身がアップデートできなければ、いつか経営者自身が会社の成長を止めてしまいます。
だから私自身も、
「今まで何ができていたか。」
だけではなく、
「これからの会社には、どんな経営者が必要なのか。」
を考えるようにしています。
組織も同じです。
会社が求める基準が上がれば、一緒に働くメンバーにも成長してもらわなければなりません。
今まで求められていなかったことが求められるようになる。
仕事のスピードも変わる。
責任の範囲も広がる。
求められる成果も変わる。
少し厳しく感じることもあるかもしれません。
でも、会社が次のステージへ進むためには必要な変化だと思っています。
経営者として難しいのは、
「何を変えて、何を変えないのか。」
この判断です。
全部変えてしまえば、会社としての軸がなくなる。
何も変えなければ、会社の成長についていけない。
だからこそ私は、
理念は変えない。方法は柔軟に変える。
このバランスを大切にしたいと思っています。
経営をしていると、悩みがなくなることはありません。
一つ解決したら、また新しい課題が出てきます。
人が増えれば、人の悩みが増える。
売上が増えれば、管理の悩みが増える。
事業が増えれば、仕組みの悩みが増える。
でも最近は、それも悪いことではないと思えるようになりました。
以前と同じことでずっと悩んでいるのではなく、以前には存在しなかったことで悩んでいる。
それは、それだけ会社が前に進んでいる証拠でもあります。
会社が成長すれば、課題も変わる。
課題が変われば、求められる答えも変わる。
だから、一度見つけた正解に固執しない。
今の会社にとって必要なものを考え続ける。
変えるべきものは、勇気を持って変える。
そして、変えてはいけないものは大切に守る。
会社も、組織も、経営者自身も、完成することはないのだと思います。