今日は、私の学生時代――特に夜間大学で学んだ経験が、今の経営や生き方にどのようにつながっているのかをお話ししたいと思います。
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夜間大学を選んだ理由
私は北海学園大学の経済学部・地域経済学科の夜間部に通っていました。
「なぜ昼間ではなく夜間を選んだのか?」とよく聞かれますが、理由はシンプルで、学費が半額だったからです。
私は母子家庭で育ち、決して裕福な家庭ではありませんでした。進学の夢を諦める選択肢もありましたが、どうしても大学で学びたい。そこで、昼間の学部より費用を抑えられる夜間を選んだのです。
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昼はアルバイト、夜は勉強
夜間大学に通う学生生活は、一般的なキャンパスライフとは少し違っていました。
昼間はアルバイトに明け暮れ、夕方から夜にかけて大学へ。授業は17時50分から21時ごろまで。週6日ほぼ毎日通っていました。
アルバイトで働き、学費を工面し、夜に学ぶ。正直、遊ぶ余裕はほとんどありませんでしたが、その分「時間を無駄にできない」という意識が自然と身につきました。
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社会人と一緒に学んだ経験
夜間部には、私と同じように経済的な理由で通っている学生もいれば、仕事をしながら学び直しをしている社会人の方も多く在籍していました。
会社帰りのスーツ姿のサラリーマン、子育てをしながら通う女性、キャリアアップを目指す方…。年齢も立場もバラバラな人たちが同じ教室で机を並べる環境は、私にとって大きな刺激になりました。
当時、20歳そこそこの自分にとって、社会人の先輩方が語る「仕事の現実」や「組織の難しさ」は、授業以上に学びになるものでした。おかげで社会に出る前から、仕事の厳しさや責任感を肌で感じることができたのです。
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夜間大学で得た3つの力
この経験から、今に生きていると感じることが大きく3つあります。
限られた時間を使い切る力
昼は働き、夜は学ぶ。遊ぶ時間はほとんどありませんでしたが、だからこそ「今この時間で何をやるか」を常に考える習慣がつきました。
この時間管理の感覚は、経営者として多忙な日々を送る今でも役立っています。
立場の違う人と学ぶ力
社会人や主婦の方と共に学んだことで、多様な価値観を受け入れる姿勢が育ちました。
経営をしていると、年齢も職種も異なる人と協力しなければなりません。夜間での経験は「相手の背景を理解して話を聞く」という姿勢につながっています。
お金に対するリアルな感覚
学費を自分で工面したことで、「お金を稼ぐ大変さ」と「学びの価値」を身に染みて理解できました。
これは今、サービスの価格設定や投資判断をするときの基準になっています。「自分ならこの金額を払えるか?」という感覚は、学生時代の経験から培われたものです。
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今だから思う夜間大学の魅力
正直に言うと、当時は「昼間に通えたらな」と思うこともありました。
でも今振り返ると、夜間大学に通ったからこそ得られたものは計り知れません。
• 経済的に制約があったからこそ、工夫して学べた
• 多様な仲間と触れ合ったからこそ、柔軟な視点を持てた
• 苦労したからこそ、挑戦する強さを持てた
これらは、普通の大学生活だけでは得られなかった財産だと思っています。
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まとめ
夜間大学に通った経験は、今の私の経営や生き方に直結しています。
時間の使い方、異なる立場の人との関わり方、お金の大切さ――どれも社長業に欠かせない基盤です。
「経済的に厳しいから無理だ」と思うのではなく、「工夫すれば道はある」と信じて挑戦したあの頃の自分に、今でも感謝しています。
これからも、あの時学んだ姿勢を忘れず、挑戦し続けていきたいと思います。