ふと立ち止まった時に、自分に問いかけることがあります。
「これ、五年後もやっているだろうか」
忙しい時ほど、この問いは後回しになりがちです。
目の前の仕事をこなす。
今日の予定を終わらせる。
今月の数字をつくる。
それ自体は、もちろん大切です。
でも、気づくと「続ける前提」で動いてしまっていることがあります。
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今やっていることは、本当に「やりたいから」続けているのか。
それとも、「慣れているから」続けているのか。
この違いは、意外と見えにくいものです。
慣れている仕事は、考えなくて済みます。
説明もしなくていい。
失敗もしにくい。
だからこそ、疑う機会を失いやすい。
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「今どうか」だけで判断すると、
続ける理由はいくらでも見つかります。
でも、「五年後もやっているか?」という視点を入れると、
見え方が少し変わります。
この仕事は成長につながっているか。
自分でなくてもいい仕事ではないか。
続けるほど、選択肢は広がるか。
今は成り立っていても、
未来では足かせになることもあります。
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気をつけたいのは、
続けること自体が目的になる状態です。
「せっかくここまでやったから」
「途中でやめるのはもったいない」
「今さら変えるのは大変」
こうした理由で続けていることは、
五年後も同じ問いを生みます。
その頃には、やめるコストはもっと大きくなっています。
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冷静に考えると、
五年後も続けている仕事は、案外少ないものです。
形は変わる。
やり方も変わる。
関わる人も変わる。
それなのに、
「今の形のまま続く」と
無意識に思ってしまう。
ここに、判断のズレが生まれます。
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全部を一気に変える必要はありません。
ただ、「これは五年後もやっていたいか」と
問い直すだけでいい。
もし答えが
「たぶんやっていない」
「正直、分からない」
だとしたら。
それは、見直すサインかもしれません。
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やめると決める前に、
やめられる状態をつくる。
任せられるか。
仕組みにできるか。
役割を変えられるか。
五年後を想像することは、
やめる準備を始めることでもあります。
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最後に、こんな問いを投げてみてください。
「五年後の自分に、
なぜこれを続けていたのか、説明できるか」
胸を張って説明できるなら、
それは続ける価値がある。
少し言葉に詰まるなら、
今が考え直すタイミングかもしれません。
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経営は、
今を全力で走りながら、
同時に未来を想像する仕事です。
今日やっていることが、
五年後の自分を助けているか。
ときどき、立ち止まって問いかけてみたいと思います。