社長ブログ

第九十五回:違和感は、だいたい最初に正しい

経営をしていると、
何かを決める前に、
理由のはっきりしない引っかかりを感じることがあります。

言葉にできるほど明確ではないけれど、
「なんとなく気になる」
「少し嫌な感じがする」
そんな感覚です。

以前の僕は、
この違和感をあまり信用していませんでした。

違和感より、理由を探していた頃

違和感があっても、
数字は合っている。
条件も悪くない。
周りから見れば、むしろ正解に見える。

そうなると、
違和感の方を間違いだと思ってしまう。

「気にしすぎだろう」
「考えすぎかもしれない」
そうやって、
理由のある判断を優先してきました。

後から振り返ると、最初に感じていた

不思議なことに、
うまくいかなかった判断を振り返ると、
だいたい最初に
小さな違和感がありました。

契約の段階。
初回の打ち合わせ。
最初の一言や空気感。

その時は流していたのに、
後から思い出すと
「やっぱり、あの時だな」と思う。

違和感は、感情ではなく情報

昔は、
違和感=感情的
だと思っていました。

でも今は、
違和感も立派な情報
だと考えています。

これまでの経験や失敗、
積み重ねてきた判断が、
言葉になる前に反応している状態。

理屈が追いついていないだけで、
何かに気づいている。

無視した違和感は、大きくなって戻ってくる

厄介なのは、
違和感を無視しても、
消えるわけではないことです。

むしろ、
後になって
形を変えて戻ってきます。

トラブルになったり、
関係が歪んだり、
説明に追われたり。

その頃には、
修正するコストも
ずっと大きくなっています。

正解かどうかより、納得できるか

今の僕が大事にしているのは、
「正解かどうか」よりも
納得できるかどうかです。

納得できない判断は、
どこかでブレます。

説明も苦しくなるし、
判断も遅くなる。

違和感を抱えたまま進むと、
結局、自分が一番疲れる。

違和感がある時に、やっていること

違和感を感じた時、
僕はすぐに結論を出しません。

代わりに、
問いを一つ増やします。

「この違和感は、何に対してだろう」
「もし進めるなら、何が引っかかっているか」

言葉にしようとすると、
判断の輪郭が見えてくることが多い。

違和感を信じるのは、勇気がいる

違和感を理由に
判断を変えるのは、
正直、勇気がいります。

説明しづらいし、
周りからは
「もったいない」と言われることもある。

でも、
説明できない違和感を抱えたまま進むより、
立ち止まる方が、
結果的に楽でした。

最初の違和感は、だいたい正しい

今振り返ると、
大きくズレた判断ほど、
最初の違和感は
ちゃんと存在していました。

気づいていなかったのではなく、
見ないふりをしていただけ
だったと思います。

経営は、
すべてを論理だけで決められる仕事ではありません。

数字や条件と同じくらい、
自分が感じた違和感にも
耳を傾ける。

それだけで、
判断の精度は
確実に変わってきます。

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