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第四十八回:組織にフィットしない社員への対応

企業を経営していると、「この社員はうちの会社に合っていないのではないか?」と感じることがあるものです。

価値観が合わず、チームに馴染めない、指示を受け入れない、または仕事のやり方が組織と大きく異なる…そんなケースは少なくありません。

 

ただ、ここで注意したいのは、「フィットしない=悪い社員」ではないということです。

むしろ、経営者やマネージャーがその社員に対して適切に対応し、会社全体の成長につなげるかどうかが重要です。

 

今回は、組織にフィットしない社員にどう対応するべきか、その判断軸や具体的な対策について、私自身の経験も交えてお話ししたいと思います。

 

  1. 「フィットしない」には種類がある

 

まず最初に、「組織にフィットしない」と一言で言っても、その種類はいくつかに分けられます。

 

① 価値観が合わないケース

 

企業ごとに大切にしている価値観や文化があります。例えば、

・挑戦を重視する会社 vs. 安定を求める人

・チームワークを大切にする会社 vs. 個人プレー志向の人

・スピード重視の会社 vs. 慎重に進める人

 

このように、根本的な価値観が合わない場合、互いにストレスが生じ、社員のパフォーマンスも発揮しにくくなります。

 

② スキルや仕事の進め方が合わないケース

 

組織の求めるスキルレベルや仕事の進め方に適応できない場合もあります。

たとえば、ベンチャー企業のような変化の激しい環境で、マニュアル通りにしか動けない人は苦労します。

逆に、ルールを重視する企業で自由すぎる働き方をする人も、組織にフィットしにくいでしょう。

 

③ 環境が整っていないケース

 

実は「フィットしない」と思われている社員が、実は適切な環境を与えられていないだけというケースもあります。

例えば、

・適切な教育や研修を受けていない

・役割や期待値が明確に伝わっていない

・上司やチームメンバーとの関係が悪く、能力を発揮できていない

 

この場合、環境を整えることで劇的に改善することもあります。

 

  1. 「本当にフィットしないのか?」を見極める

 

社員が組織にフィットしないと感じたとき、いきなり結論を出すのではなく、まずはしっかりと見極めることが大切です。

 

① まずは対話をする

 

社員と一対一で話し、以下のような点を確認します。

・なぜこの会社に入ったのか?

・仕事に対してどのような考えを持っているのか?

・今の環境で働きづらさを感じている点はあるか?

・どんな環境なら力を発揮できると感じるか?

 

意外と、「ただ任された仕事が合っていなかっただけ」「やり方が分からず迷っているだけ」ということもあります。

また、本人は組織に馴染みたいと思っているが、周囲がうまく受け入れられていないケースもあるので、しっかりヒアリングをすることが重要です。

 

② 周囲の意見を聞く

・上司や同僚は、その社員をどう見ているか?

・どんな場面で問題が起きているのか?

・本人の努力不足なのか、それとも環境の影響なのか?

 

こうした意見を聞くことで、より客観的に判断できます。

 

  1. 改善できる場合はフォローする

 

「フィットしていない」と感じる社員がいたとしても、すぐに排除するのではなく、まずは改善の可能性を探ることが経営者としての責任です。

 

① 研修や教育の機会を提供する

・スキル不足なら、トレーニングやOJTを強化する

・会社の価値観を伝え、組織文化に馴染めるようにする

・仕事の進め方を明確にし、具体的なフィードバックを与える

 

これだけで大きく変わることもあります。

 

② 配置転換を検討する

 

今の部署ではフィットしなくても、別の部署なら活躍できる可能性もあります。

例えば、

・個人プレーが苦手な人をチーム作業の多い部署に異動させる

・スピード重視の環境が合わない人を、じっくり取り組める業務に配置する

 

こうした調整によって、適材適所で力を発揮できる場合もあります。

 

  1. それでもフィットしない場合は決断する

 

対話や改善策を試しても、どうしても組織にフィットしない場合、経営者として「送り出す決断」をすることも必要です。

 

ただし、ここで重要なのは、 「辞めさせる」のではなく、「本人にとって最適なキャリアを考える」 という視点を持つことです。

 

① 他のキャリアの可能性を一緒に考える

・本人の強みを活かせる業界や職種を考える

・転職のサポートを提供する(紹介や推薦など)

・フリーランスや独立の道を示唆する

 

企業と本人の間で「合わない」ことは事実でも、別の場所なら活躍できることもあります。

 

② 円満な退職をサポートする

 

「辞めさせられた」という感覚ではなく、「次のステップに進む」ことを納得してもらうことが理想的です。

・本人が気持ちよく次のキャリアに進めるようにする

・社内の雰囲気が悪くならないように配慮する

 

こうした対応が、会社の文化を守る上でも大切になります。

 

  1. 採用段階でミスマッチを防ぐ

 

「組織にフィットしない社員」を減らすためには、採用の段階からマッチングを意識することが必要です。

・会社の価値観を明確に伝える

・面接時に候補者の価値観を深く確認する

・スキルだけでなく、カルチャーフィットを重視する

 

このような採用を心がけることで、後からのミスマッチを防ぐことができます。

 

まとめ

 

「組織にフィットしない社員」に直面したとき、

・対話して本質的な課題を探る

・改善できる部分はしっかりフォローする

・それでも合わない場合は、本人にとって最適な道を考える

 

このような視点で対応することが重要です。

経営者として、「誰もが最高のパフォーマンスを発揮できる環境を作る」という視点を忘れずにいたいですね。

 

皆さんの会社では、こうした課題にどう向き合っていますか?

ぜひコメントで意見を聞かせてください!

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