会社を経営していると、
必ず一度は真剣に向き合うテーマがあります。
それは
固定費をどこまで増やすか。
これは経営者なら、
誰でも一度は悩むテーマだと思います。
正直に言うと、
私はかなり慎重なタイプです。
というより、
単純にビビりです(笑)
人を採用する。
営業を増やす。
オフィスを借りる。
広告費をかける。
ツールを導入する。
どれも必要だと分かっていても、
「毎月必ず出ていくお金」だと思うと
なかなか決断できません。
売上は波があります。
紹介が止まることもあります。
市場が変わることもあります。
会社を経営していると
「絶対」は存在しません。
そんな中で
固定費を増やすということは、
ある意味で
未来の自分にプレッシャーをかけることでもあります。
だから創業初期は、
多くの経営者がこう考えます。
「まずは自分でやろう」
営業も自分。
制作も自分。
ディレクションも自分。
経理も自分。
いわゆる
なんでも社長状態。
これは本当に
多くの小さな会社の社長が
経験していることだと思います。
そして、
私も完全にこのタイプでした。
むしろ今でも
気を抜くとすぐ戻ります(笑)
ちょっとした作業を見ると
「自分でやったほうが早いな」
と思ってしまう。
頼むのが面倒。
説明するのが面倒。
結果、
全部自分でやる。
これは本当に
小規模企業あるあるだと思います。
ただ、この状態で
会社が少しずつ成長してくると
必ずぶつかる壁があります。
それは
時間の限界です。
営業をしていると
制作が止まる。
制作をしていると
営業が止まる。
打ち合わせをしていると
社内の指示出しが止まる。
経理をやっていると
営業活動が止まる。
どれだけ頑張っても
1日は24時間しかありません。
そしてこの状態で
さらに売上を伸ばそうとすると、
必ずどこかで限界が来ます。
ここで
多くの経営者が悩みます。
「まだ採用は早いかな」
「もう少し売上が伸びてから」
「固定費を増やすのは怖い」
これ、
めちゃくちゃ分かります。
私も
何度も同じことを考えました。
採用を決めたあとに
「本当に大丈夫かな」と
夜に考えたりもします(笑)
でもここ最近、
少し考え方が変わりました。
固定費は
確かにリスクでもあります。
でも同時に
会社を次のステージに上げるレバーでもある。
つまり
会社の天井を引き上げるための
テコの原理のようなものです。
例えば営業。
社長一人で営業していると
アポ数には限界があります。
どれだけ頑張っても
月100〜150アポくらいが
現実的なラインだと思います。
でも営業が2人になれば
単純にアポ数は倍になります。
売上の可能性も
当然広がります。
例えばディレクション。
社長が
ディレクションも制作も営業も
全部やっていると
案件数の上限があります。
でもディレクターが入ると
会社として受けられる案件数は
一気に増えます。
つまり固定費とは
単なるコストではなく、
会社の上限を変える装置
でもあるのです。
もちろん、
無計画に増やすのは危険です。
経営者として
固定費には常に緊張感があります。
今でも
採用を決めたあとに
「よしやるぞ!」
と思う反面、
「これ売上落ちたらどうするんだろう…」
と一瞬だけ考えます(笑)
でも同時に思うのは、
守ってばかりでは
会社はなかなか成長しないということ。
あるタイミングで
攻めの固定費が必要になります。
実際、ここ最近
私の会社でも
組織が少しずつ変わってきました。
営業を採用し、
ディレクションを任せ、
各部署の管理者が整い始めました。
当然、固定費は増えました。
でもその代わり、
会社の景色が少し変わってきています。
社長一人で回す会社から
チームで戦う会社へ。
これは
固定費を出さないと
絶対に作れない世界です。
経営って
結局は
どこで攻めるか
の連続なんだと思います。
固定費は怖い。
これは本音です。
でも同時に
会社を次のステージに
引き上げてくれる力も持っています。
そのバランスを取りながら
これからも経営していきたいと思います。
…とはいえ、
月末に請求書を見ると
ちょっとだけ静かに震えているのも
事実ですが(笑)
これもまた
経営者のリアルですね。