社長ブログ

第116回:ひと手間を惜しまない

最近、改めて大事だなと思っていることがあります。

それは、「ひと手間を惜しまないこと」です。

仕事でも、人間関係でも、

あと1回確認する。

あと1文付け加える。

あと5分だけ時間を使う。

その小さな積み重ねが、結果として大きな差になると感じています。

正直、そのひと手間って面倒なんですよね。

急いでいる時ほど、

「これくらい大丈夫だろう。」

「そこまでやらなくても伝わるだろう。」

そう思ってしまいます。

実際、多くの場合はそのままでも問題なく終わるかもしれません。

だからこそ、そのひと手間を省いてしまう人も少なくありません。

でも経営をしていると感じるのは、「問題が起きるかどうか」ではなく、「相手がどう感じるか」の方が何倍も重要だということです。

例えば、お客様への返信。

質問に答えるだけなら、それで十分かもしれません。

でも最後に、

「何か他にも気になることがあれば、いつでもご連絡ください。」

この一文があるだけで、相手が受ける印象は大きく変わります。

資料を作る時も同じです。

一通り完成したら終わりではなく、もう一度だけ見直してみる。

誤字脱字がないか。

伝わりにくい表現はないか。

相手の立場で読んだ時に分かりやすいか。

その数分が、大きな信頼につながることがあります。

納品も同じです。

納品して終わりではなく、

「実際に使ってみていかがですか?」

「何か改善できることがあれば教えてください。」

そういったフォローがあるだけで、「この会社は売って終わりじゃないんだ」と感じてもらえます。

誰かを紹介するときもそうです。

「〇〇さんです。」

だけで終わるのではなく、

「この方は〇〇が本当に得意で、こういう想いを持って仕事をされています。」

と一言添えるだけで、お互いの距離はぐっと縮まります。

どれも特別なことではありません。

時間にすれば数分。

労力にすればほんの少しです。

でも、その少しの積み重ねが、「この人は丁寧だな」「またお願いしたいな」という印象を作っていきます。

逆に、大きく評価を下げるのも、意外とこうした小さな部分だったりします。

サービスの内容は良い。

価格も悪くない。

それなのに選ばれない。

そんな時は、能力や商品ではなく、「ひと手間」の差が影響していることも少なくありません。

だから私は、「大きなことをやる」よりも、「小さなことを丁寧にやる」ことを意識しています。

事業も同じです。

劇的な改善を一度するよりも、小さな改善を100回積み重ねる方が、結果として強い会社になります。

仕組みもそうです。

サービスもそうです。

組織づくりもそうです。

昨日より少し分かりやすくする。

先月より少し使いやすくする。

お客様が迷わないように一つ説明を増やす。

社員が働きやすいように一つルールを見直す。

こうした改善は、一つだけを見ると本当に小さなことです。

でも、それを一年、二年と積み重ねていくと、会社そのものの質が変わってきます。

そして、この「ひと手間」は、お客様だけではありません。

一緒に働く仲間に対しても同じです。

「ありがとう」を一言多く伝える。

頑張っている人に声をかける。

相談されたら手を止めて話を聞く。

忙しい時ほど、「大丈夫?」と気にかける。

こういうことも、決して難しいことではありません。

でも忙しくなると、一番最初に削られてしまう部分でもあります。

だからこそ、意識して続ける価値があると思っています。

派手さはありません。

SNSで話題になるようなことでもありません。

でも、長く信頼される人を見ていると、必ずこうした「ひと手間」を大切にしています。

そして面白いことに、そのひと手間は巡り巡って自分に返ってきます。

「あの人だからお願いしたい。」

「あの人なら安心して任せられる。」

そう言っていただける理由は、特別なスキルだけではありません。

日々の小さな積み重ねが、信頼という形になって返ってきているのだと思います。

「そこまでやるんですね。」

そう言われるくらいが、ちょうどいい。

最近はそんなことを意識しながら仕事をしています。

効率を追い求めることも大切です。

時間を短縮することも必要です。

でも、効率だけでは作れない価値があります。

その価値を作るのが、「ひと手間」なのだと思います。

結局、仕事は能力だけで決まるものではありません。

知識や経験はもちろん大切です。

でも最後に選ばれる人は、「この人なら安心して任せられる」と思ってもらえる人です。

その安心感は、派手な実績ではなく、一つひとつの小さな行動から生まれます。

大きな成果を出そうとすると、特別なことを探してしまいがちです。

でも実際は、特別なことよりも、「当たり前のことを、当たり前以上にやる人」が強い。

私はそう思っています。

だからこれからも、効率だけを追い求めるのではなく、相手が少しでも喜んでくれる「ひと手間」を大切にしながら、一つひとつの仕事と向き合っていきたいと思います。

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