最近、そんなことを感じています。
昔だったら、
「売上が上がった!よかった!」
で終わっていたことも、今はそれだけでは終わらなくなりました。
利益はちゃんと残っているのか。
その売上は来月以降も継続するのか。
誰がその案件を担当するのか。
特定の人に負荷が偏っていないか。
同じペースで案件が増えても、今の体制で回せるのか。
売上が上がったこと自体はもちろん嬉しい。
でも、その数字の先にあるものまで気になるようになりました。
たぶんこれが、「視座が上がる」ということなのかなと思っています。
一つの出来事を、一つの視点だけで見なくなる。
売上だけではなく、利益を見る。
利益だけではなく、継続性を見る。
継続性だけではなく、組織への負荷を見る。
組織だけではなく、その先の会社全体を見る。
同じ数字を見ていても、自分の立場や会社のフェーズによって、考えることがまったく変わってくるんですよね。
例えば、月の売上が大きく伸びたとします。
以前なら、
「今月めちゃくちゃ良かった!」
で終わっていました。
もちろん、それでも間違いではありません。
でも今は、その数字を見た瞬間に次のことを考えます。
なぜ伸びたのか。
再現性はあるのか。
一時的な売上なのか。
継続的に積み上がる売上なのか。
利益率はどうなのか。
営業コストはどれくらいかかっているのか。
制作側の負担は増えていないか。
この状態でさらに売上が増えても耐えられるのか。
売上が増えることによって、新しい課題が生まれることもあります。
売上だけを見ればプラスでも、現場が疲弊していたら長くは続きません。
受注できても利益がほとんど残らなければ、会社としては強くなりません。
一人の優秀なメンバーに依存しているのであれば、その人が抜けた瞬間に回らなくなる可能性もあります。
だから「売上が上がった」という一つの結果から、見るべきものがどんどん増えていきます。
人についても同じです。
以前であれば、
「仕事ができるか。」
ここをかなり重視していました。
でも、組織が大きくなってくると、それだけでは足りません。
責任感はあるのか。
仕事のスピードはどうなのか。
報告や相談はできるのか。
周囲と連携できるのか。
自分の仕事だけではなく、チーム全体を考えられるのか。
その人が入ることで、組織全体にどんな影響があるのか。
見る範囲が広がっていきます。
個人として100点の成果を出していても、周りの5人のパフォーマンスを下げてしまうなら、組織として本当にプラスなのか。
逆に、本人の数字だけを見れば目立たなくても、周囲を助けたり、情報共有をしたり、チーム全体の生産性を上げてくれる人もいます。
会社が小さい時には気づかなかったことが、組織が大きくなるにつれて見えるようになります。
そして面白いのが、
視座が上がれば、悩みが減るわけではない。
むしろ、増えます。笑
今まで気にならなかったことが気になる。
今まで問題だと思っていなかったことが、問題に見えてくる。
以前なら「まあ大丈夫でしょう」で済ませていたことが、「これを今のうちに改善しておかないと危ないな」と感じるようになる。
ある意味、経営を始めたばかりの頃より、今の方が考えることは増えている気がします。
でも、私はこれは悪いことではないと思っています。
半年前には見えていなかった課題が、今は見えている。
それは、会社に問題が増えただけではなく、自分自身が見られる範囲が広がったということでもあるからです。
山を登るのと少し似ているかもしれません。
低い場所にいる時には、目の前しか見えません。
少し高いところまで登ると、今まで見えなかった道が見えてくる。
さらに登れば、もっと遠くまで見えるようになる。
ただ、遠くまで見えるようになった分、
「あそこにも問題があるな。」
「こっちも整えないといけないな。」
と気づくことも増えていきます。
見える範囲が広がるということは、同時に責任を持つ範囲も広がるということなのかもしれません。
経営者であれば、自分の仕事だけを見ていればいいわけではありません。
営業を見る。
制作を見る。
採用を見る。
組織を見る。
お金を見る。
半年後、一年後の会社を見る。
そして、それぞれがどうつながっているのかまで考える。
一つの問題を解決したら、また次の課題が見えてきます。
正直、
「また課題が増えたな〜。」
と思うことばかりです。笑
でも最近は、それ自体が成長なのかもしれないと思うようになりました。
怖いのは、課題があることではなく、課題が見えていないこと。
問題が起きていないと思っていたけれど、実は気づけていなかっただけ。
そんな状態の方が、経営では怖いと思います。
だからこそ、
「今、自分には何が見えていないんだろう。」
という視点も持っておきたい。
自分より経験のある経営者と話す。
違う規模の会社を見る。
自分とは違う考え方に触れる。
そうすると、自分では問題だと思っていなかったことを指摘されることがあります。
その瞬間は少し耳が痛いこともありますが、それも自分の視座を上げるきっかけになります。
経営をしている以上、「すべて分かった」という状態になることはないと思っています。
会社のフェーズが変われば、また新しい課題が出てくる。
自分の視座が上がれば、今まで見えなかったものが見えてくる。
そして、
見える課題が変われば、次にやるべきことも変わる。
そうやって一つずつ改善しながら、会社も経営者自身も成長していくんだと思います。
半年前の自分には見えていなかったことが、今は見えている。
そして今の自分には見えていないことが、半年後には見えるようになっている。
そんな状態を作れているのであれば、それは一つの成長です。
まだまだ私自身も、見えていないことはたくさんあると思います。
だからこそ、もっといろいろな経験をして、いろいろな人と話して、経営者としての視座を上げていきたいですね。