最近、仕事の進め方について改めて感じることがあります。
それは、「仕事ができる人ほど、無駄な仕事を増やさない」ということです。
会社を経営していると、日々いろいろな仕事が増えていきます。
新しい案件が決まる。
新しいサービスが始まる。
メンバーが増える。
お客様から新しい相談をいただく。
会社が成長していくことは嬉しいのですが、それに伴って仕事もどんどん増えていきます。
ただ、最近思うのが、仕事が増えることと、成果が増えることは必ずしも同じではないということです。
例えば、社内で新しいルールを作る。
管理表を増やす。
報告項目を追加する。
定例ミーティングを増やす。
一つひとつには、もちろん目的があります。
でも、それが積み重なっていくと、いつの間にか管理するための仕事が増えてしまうことがあります。
本来は仕事を効率化するために作った仕組みなのに、その仕組みを維持するために時間を使っている。
これでは本末転倒ですよね。笑
頑張っているのに、成果が増えない。
仕事をしていると、忙しいことが当たり前になってしまうことがあります。
毎日予定が埋まっている。
チャットの通知が止まらない。
資料作成や確認業務に追われている。
会議が終わったら、また次の会議。
これだけ動いていると、ものすごく仕事をしている感覚になります。
でも、一日の終わりに振り返ってみると、
「今日、会社にとって何が前に進んだんだろう?」
と思うこともあります。
忙しいこと自体が悪いわけではありません。
ただ、忙しさと成果を混同してはいけないと思っています。
10時間働いたから成果が出るわけではありません。
会議を5本やったから会社が成長するわけでもありません。
大切なのは、その時間で何を生み出したのか。
売上につながったのか。
お客様の満足度が上がったのか。
新しい仕組みができたのか。
誰かが成長したのか。
次の事業につながる一歩を踏み出せたのか。
ここを見なければならないと思っています。
仕事を増やすのは簡単。減らすのは難しい。
組織が大きくなると、問題が起きるたびに新しいルールが増えがちです。
報告漏れがあったから、報告書を増やす。
確認ミスがあったから、チェック項目を増やす。
情報共有が不足したから、ミーティングを増やす。
もちろん、必要な対策もあります。
でも、その問題は本当に新しい業務を増やさなければ解決できないのでしょうか。
既存の仕組みを改善するだけで済むかもしれません。
そもそも不要な作業をやめれば解決するかもしれません。
AIやツールを使えば、自動化できるかもしれません。
問題が起きるたびに仕事を追加していたら、組織はどんどん重たくなってしまいます。
だからこそ、何か新しいことを始める時には、
「これを増やす代わりに、何を減らせるだろう?」
という視点を持ちたいと思っています。
新しい管理表を作るなら、古い管理表をなくせないか。
新しい会議を始めるなら、別の会議を減らせないか。
報告項目を増やすなら、自動化できる部分はないか。
こうした小さな見直しが、組織全体の生産性につながっていくのだと思います。
優秀な人ほど、仕事をシンプルにする。
私が仕事をしていて「この人は優秀だな」と感じる方には、ある共通点があります。
それは、物事を必要以上に複雑にしないことです。
問題が起きた時に、ただ仕事を増やすのではなく、原因を整理する。
目的が曖昧な業務は、そもそも必要なのか考える。
同じ作業が繰り返されているなら、仕組み化できないか考える。
そして、誰が見ても分かる形にする。
仕事ができる人は、単純に処理能力が高いだけではないと思っています。
周りの人が仕事をしやすい環境を作れる人。
これも大きな能力です。
自分だけが忙しく働いて成果を出すのではなく、チーム全体の負担を減らしながら成果を出す。
そんな人が増えると、組織は強くなっていくと思います。
経営者の仕事は、仕事を増やすことではない。
会社が成長していく中で、経営者の役割も変わっていきます。
創業当初は、とにかく自分が動く。
営業もする。
制作も確認する。
お客様対応もする。
問題が起きれば自分で解決する。
でも、会社が大きくなっても同じことを続けていたら、いつか限界がきます。
だからこそ、経営者自身が仕事を整理していかなければなりません。
何を自分でやるのか。
何を誰かに任せるのか。
何を仕組み化するのか。
そして、何をやめるのか。
特に最後の「やめる」という判断は、意外と難しいものです。
今まで続けてきたから。
せっかく作ったから。
いつか必要になるかもしれないから。
そんな理由で残している仕事は、どの会社にもあると思います。
でも、過去に必要だったことが、今も必要とは限りません。
会社のフェーズが変われば、必要な仕組みも変わります。
だからこそ、定期的に仕事を見直すことが大切だと思っています。
仕事を減らすことは、手を抜くことではない。
仕事を減らすというと、少しネガティブに聞こえるかもしれません。
でも、私が考えているのは、単純に楽をすることではありません。
本当に価値のある仕事に、もっと時間を使うために減らす。
ということです。
お客様とのコミュニケーション。
新しいサービスの開発。
営業活動。
採用や人材育成。
会社の未来を考える時間。
こうした仕事に時間を使うためには、必要性の低い業務を減らさなければなりません。
時間は有限です。
何かを増やせば、何かに使える時間は減ります。
だからこそ、会社が成長するほど「何をやらないか」という判断が重要になるのだと思います。
仕事を増やすことは、誰にでもできます。
でも、仕事を減らしながら成果を増やすことは簡単ではありません。
だからこそ、そこに経営者や幹部の腕が問われるのだと思います。
忙しい会社ではなく、成果が出る会社にする。
そのためにも、必要以上に仕事を複雑にせず、シンプルにしていきたい。
私自身も、まだまだ改善できる部分はたくさんあります。
だからこそ、仕事が増えた時ほど立ち止まって、
「これは本当に必要なのか?」
「もっと簡単にできないか?」
「そもそも、やらなくても良いのではないか?」
と考える習慣を大切にしていきたいと思います。
仕事を増やすより、成果を増やす。
そんな組織づくりを、これからも意識していきたいですね。